2019年2月26日火曜日

『アルハイラト・ジャンビア』第2章_32

 アジャリアの子アンナムルが言葉にしていた事が世に具現化して来たかのようである。
 カウシーンが見透かした も外れていなかった。ファリド・レイスは思案の末、アジャリアにクウェートという馳走の載った皿を見せられ、それを半分食う話に乗った。これはハイレディン・フサインとの蜜月な関係からかなり距離をあける事も意味している。
 メフメト家は割りと領土に恵まれている。乱世の始まりから勢力を拡大していたメフメト家は、ある意味では成長期は終わり、今の領土を守るだけで十分であるという時期に入っている。
 これに比べてアジャール家はハラドからリヤドへ拡大し、ジャウフ近辺も押さえるまでに成長したとあっても、実際手に入れたのは砂ばかりで、このまま成長を続けて、衰退著しい現大宰相サドラザム のスィン家を押し退けて覇権を握ってやりたいとアジャリアは思っている。

※ この物語はフィクションであり実在の人物団体とは一切関係ありません。

次へ進む
https://karabiyaat.takikawar.com/2019/02/A-Jambiya2-33.html

【創作活動における、ご寄付・生活支援のお願い】
https://karabiyaat.takikawar.com/2019/01/kihu.html

前に戻る
https://karabiyaat.takikawar.com/2019/02/A-Jambiya2-31.html

『アルハイラト・ジャンビア』初回に戻る
https://karabiyaat.takikawar.com/2018/11/A-Jambiya11.html

0 件のコメント:

コメントを投稿