いまだベイ軍との戦いの延長上にあるシルバ家にアジャリアから、
――バラザフ・シルバをアルカルジ方面の戦局に加える。
と、エルザフに命が下った。
「実は私の方からアジャリア様にお前を参戦させるように願い出たのです」
「近侍 の役を解くと?」
「大人の仲間入りをして近侍 もないでしょう。あれは言わば見習い仕官です」
「はあ……」
近侍 の役目に誇りを持って務めていただけに、父の言葉によってその役を軽く見られたようにバラザフは思えた。
「人は力を付ければさらに上の役が与えられてゆくもの。初めての戦いであれだけの激戦を経験したお前の力が認められたということなのです」
「そういう事であれば是非に」
「さらに弟のレブザフをお前につける事にします」
「レブザフを私の補佐に?」
「補佐というより見習いです。今熱気を帯びている局面に置いて、見て経験させるのがいい」
「レブザフはよく学び取る事でしょう」
弟レブザフを自分の見習いにすると言われて、すでにバラザフは弟を育てている気になっている。
だが、これに父エルザフは、
「ベイ軍との戦い以降、戦場から離れているお前の回復訓練にもこれは良い機会です」
と釘を刺すような言い方をするのだった。
※ この物語はフィクションであり実在の人物団体とは一切関係ありません。
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「
「大人の仲間入りをして
「はあ……」
「人は力を付ければさらに上の役が与えられてゆくもの。初めての戦いであれだけの激戦を経験したお前の力が認められたということなのです」
「そういう事であれば是非に」
「さらに弟のレブザフをお前につける事にします」
「レブザフを私の補佐に?」
「補佐というより見習いです。今熱気を帯びている局面に置いて、見て経験させるのがいい」
「レブザフはよく学び取る事でしょう」
弟レブザフを自分の見習いにすると言われて、すでにバラザフは弟を育てている気になっている。
だが、これに父エルザフは、
「ベイ軍との戦い以降、戦場から離れているお前の回復訓練にもこれは良い機会です」
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