また、アジャリアだけでなく自分の師のエドゥアルドとズヴィアドの大局眼が確かであるという思いも更に強くなった。相手がサラディン・ベイでなければ、やはり彼らの進言が正しいはずだとバラザフは思う。
アジャリアが危惧した通りベイ軍は、駱駝部隊がタブークに到達する前に動き出した。これを報せて来たヤルバガ・シャアバーン、ワリィ・シャアバーン兄弟の駱駝部隊が、丁度タブークの背後に回るため迂回を取っていた時である。
アジャリアは、先の作戦通り挟撃の前後で呼応するようアラーの街を進発した。ベイ軍配下に置かれているジャウフの町を北へ迂回する形を取った。アラーの街を出てからここまでで五日。おそらく明日にはベイ軍本隊と相見える事となろう。
今、アジャール軍は、ハイル、ラフハー、アラー、そしてアジャリア本隊で戦場に弧を描くような陣容となっている。ベイ軍ほ包囲は出来上がりつつあった。
※ この物語はフィクションであり実在の人物団体とは一切関係ありません。
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